第十話【会館道場の話】
第十話【会館道場の話】
北海道将棋会館には、1階に将棋道場があり、2階の畳の部屋は、将棋大会
会場や将棋教室とかプロ指導対局、道将連の会合などなどに使われています。
1階道場は残念ながら繁盛していません。
①人がいないから、たまに行ってみても対局相手が不足していて楽しくない。
②楽しくないからあまり行かない。
③皆が、あまり行かないから人が集まらない。
④、①に戻る
と、こういう①~④の「負のスパイラル」に陥っています。
これを逆回転させて、この道場に活況を呼び込みたい。
aなんだか楽しい空間だ、
b楽しいから行く、
c行くと誰かしら将棋の相手がいる、
dいつも対局相手が居るから行きたくなる、
e皆がいるから楽しい、
→そしてaに戻る
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日曜日などは2階で札幌地区予選とか北海道大会とかをやっています。
年20回弱でしょうか。
二階・大会会場が一応禁煙で、おタバコは1階道場に降りて来て吸う。
二階の大会が進行するに従って、敗者が増え、勝ち残りが例えばベスト4くらいの少数になる。すると、二階で大会敗者達のうち感想戦後に何人かが互いに練習対局を指し始める。
でも、そうなりますと2階会場の空気が二分されます。
どういうことかと言いますと、本戦ベスト4では、緊張・緊迫した空気の中、静かに指したいのですが、しかし、敗者達はもっと気楽に指す傾向にあって、なんだか騒々しくなってるのです。
なので、敗者達は気を利かせて
「うるさくすると御迷惑だから1階道場で指そうか」と
なりがちです。
ということで、大会で早い時期に負けた選手は1階道場で指したりするのですが、その時、なぜか席料を支払わない。選手にしてみれば大会の参加費は支払っているから、なんとなく支払い義務が済んだ気になっている。
2階で指してもいいんだけど、勝ち残りの選手に気を配って1階に下りて指しているのだし、別料金を支払うのもなんだか納得がいかない。
道場席主係も、2階大会に参加した人は参加費を支払っているのだし、重ねて席料を収受にするのも気が引けるというか、厳格に取り組んでいない。
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と、そういう状況も見て取れます。
ここで私は、別にその選手の方々や席主係を批判したいのではありません。
“北海道将棋会館の体質”が、現れているので御紹介しているのです。
「大会の参加費はどういう支払いなのか」「席料はどういう支払いなのか」
それが、どうもハッキリしていないのです。
◆2階は会館にとっての有料貸室で、大会運営者がレンタル料を支払っているから、その日はその大会に使用できる。
◇大会参加者は、大会参加料を支払っているから、その大会にだけは参加できる。
◆一方、1階の将棋道場は、席料を支払っているから盤駒を使って対局できるのだし、道場の客は、そこでタバコも吸える。
というなら理解できるのですけど。
なんだかそうじゃないみたいなのです。
私には分からない。
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もしかしたら、あらかじめ取り扱いが定められているのでしょうか。
会館は、2階をレンタルして貸室料金を受け取ったら、その日その貸室に来訪した人たちには、1階道場の入場席料を無料サービスします。
と、初めからそういう条件で貸室をしているのなら、それはそれで合理的でしょう。
でもそういうお約束があらかじめきちんと決められているわけでもなさそうです。
私には分からない。
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こういう「ルール不在・よくわからない慣習」は“決め”の問題です。
決めてさえおけば何も問題じゃない。でも決めていない。
決めていないことが問題です。
ここで私は「ルールが決められていないから気分が良くない」とか「なんだか自分が損した気がする」とか、そういうことを言いたいわけではありません。
そうではなくて、きちんと決めておかないと会館運営に当たっての「経営戦略が立てられない」「利益計画が見通せない」と言いたいのです。
だって、その日の大会参加者の席料をもし無料にするのなら、それも加味して貸室レンタル料を頂戴しておかなければならないでしょう。
(貸室料金設定の問題です)
そうではなくて大会参加者に「席料割引券」を配付するのも良い手かも知れません。(道場経営戦略の上では有効かも。)
大会敗者は、その日にその割引券を使うのも良し、用事が有って早々に帰宅してしまうなら、後日、その割引券を使うのも良し。
(割引券の活用の問題です)
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今後、道場運営も貸室レンタルも普通の私企業としての経営感覚を持って臨まなければいけないと思います。
大きな利益は期待しませんが、せめて会館建物をもう少し修繕できる程度の資金は確保していきたいのです。
このコメントの冒頭で
「1階道場は残念ながら繁盛していません。」と述べました。
もっと工夫していきたいと考えております。
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