がらがらポンのその後に
【厳しい話】
道棋界の動きを見たり聞いたりする中で、私(山下弘人)は、初めの頃
「北海道将棋連盟は、“破たん”したのだな。」
と計算しました。
(こういう場合に“計算”という語はおかしいかしら)
“破たん”などと言いますと、ずいぶん暗いイメージの言葉なので、ひょっとすると、最後の理事長:武谷洋三氏などからは(想像ですが→)次のように反論されそうです。
「破たんではない!不渡手形を出したわけでもないし、電気料金の支払いが滞って通電を止められたわけでもない。
借金取りが押しかけて来てもいない。そもそも借金なんかない。日々、将棋イベントもきちんとやっている。」
と。
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【さびしい話】
長く道将連と歩んでこられた先人達のお感じになる“思い”も大切で御座いましょう。
こんなこともありました。
これまでの道将連の役員の打ち合わせ時に、役員間で解散の方向が確認された際、会館設立時から道棋界をよく御存知の重鎮:桜井亮治先生が、その解散に言及して
「ただ、ただ寂しい。寂しいのひとことです。」
と、淡々と、おっしゃっていたのです。
やはり、“破たん”などと言うべきではないのでしょう。
破たんではありません。言い直します。
「北海道将棋連盟は、もう、たち行かなくなってしまったのだ。」
と。
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【お金の話をしましょう】
2015年3月21日総会で解散決議。
4月1日に解散となり清算活動に入りました。
3月31日の道将連の預金残高は、数万円と聞いております。
他には、道新様からの観戦記原稿手数料が、これから頂戴できる見込みですから、その未収金を合わせて、どうやら十数万円の流動資産がある。
一方で支払予定もある。
平成26年4月1日~27年3月31日年度の法人道民税2万円と法人市民税5万円の納付期限は平成27年5月末。
平成27年1月1日を賦課期日とする固定資産税の納付がもっと多額にあります。
すると上記の流動資産だけでは、そうした税金が期日までに払いきれません。
で、どうやって納税するかと言いますと、4月29日(祝)に朝日職団戦があって、その大会収入がある。
5月にも小中学校将棋団体戦などがある。こうした事業収入で、なんとか納税していくようです。
う~ん。こいうのは自転車操業と言うのではないでしょうか。
なかなか大変な運営になっています。
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【やむなく解散した話】
2014年秋、佐々木治夫杯の後、日将連との合併契約が破談になりました。
道将連役員会&改革推進本部では、ただちに善後策を練りました。
その策が「会館→寄付」「道将連→解散」「道棋界→日将連の連合会」という案でした。
それにしても、そうした案を急に示されて、各地で支部長・役員・支部会員さん達に、わずか2~3か月の間に意思決定せよ、というのも酷な話でした。
「急に言われても良く分かりません」
と率直な御意見も頂きました。そりゃぁその通りだと思います。
そうして3月21日の総会を迎えるのですが、そこで私は発言しました。
「合併が破談になったのが2014年秋で、こんどの案が示されたのは冬になってからですので、周知・検討が遅れています。そう急がずに、また来年の春頃(2016年4月)を目途に解散等を検討していくというのはいかがでしょう。」
それに対する工藤学改革推進本部長の御言葉は、
「それならそうで構わないんですが・・・来年まで道将連がもつかどうか・・・」
でした。
総会では、そのような議論を経て「解散」という結論を得たのでした。
道将連は、もうすでに、たち行かなくなってしまっていたのです。
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【脱税の話】
会館(土地・建物)を日将連に寄付します。
その際、もし道将連に税金の未納があったなら、いったいどうなるのか。
無論「解散しちゃうんだし、関係ないサ」ということにはなりません。
税務署・道税事務所・札幌市税事務所は、未納があれば督促~集金します。
督促しても払わなかったら「差し押さえ」です。
ところが差し押さえる相手が「解散」していて、差し押さえる財産が他者に「寄付」されていたら、そりゃぁ、ややこしいです。
世の一般の(?)詐欺師達は、色々と悪どく儲けても納税なんかしません。
儲けた資金・資産は「善意の第三者(実は裏でつながっている)」とかに移転してしまいます。これらを計画的に済ませるのが、取りこみ詐欺師の腕の見せ所。
でも、法は不当な取引は認めません。
(不当かどうかの立証は難しいのでしょうが)
さて、道将連が税金未納のまま会館(土地・建物)を日将連に寄付した場合、課税側が、「不当な寄付である」と主張して、寄付した相手先(日将連)に寄付資産の返還や納税負担等を求めるということも理屈の上ではあるでしょう。
(実際には、数十万円程度の未納では、そういうことは無いと思います。)
とにかく日将連に御面倒・御迷惑はお掛けできませんから、清く正しく納税し、かつ、その他の支払いも済ませましょう。
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【立場の違い】道将連と連合会
4月29日(祝)に朝日職団戦があって、そうした事業収入を道将連の当面の納税資金に充てる。
ん? でも、ちょっと待って下さい。
道将連は解散したので、清算活動しか出来ないはず。
朝日職団戦は「道将連」ではなく「連合会」が取り仕切っているのです。
連合会が、道将連から会館(土地・建物)を借りて運営していると言うのが正しい姿。
連合会は、清算活動中の道将連に家賃を支払う、盤駒のレンタル料を支払う。
それで道将連は納税する。
でも、まぁ、身内の組織の中でぐるっとお金を回しているだけで、結果「同じこと」ですよね。
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【解散して何が変わるか】?
さて、それでは道将連が解散して、いったい何が変わるのでしょう?
“結果「同じこと」”ならば、寂しい思いをして解散する意味がない。
連合会が道将連から会館を借りて活動する。
あるいは日将連に寄付された会館を連合会が借りて活動する。
そうしたカタチを取ることで、従前の道将連の活動と比べて何か改善されるのでしょうか。
(1)第一の利点は、支部の二重構造が無くなることです。無駄が少なくなります。
(2)第二の利点は、日将連とのパイプが太くなることです。支援が増えます。
(3)第三の利点は、道内の各支部が結集してまとまって活動できること(大同団結)です。
スケールメリットが得られます。
さて、
(4)第四の利点は、実はこれが一番重要だと思いますので文を区切って後述します。
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【第四の利点】これが重要!
仕切り直して再スタートする。それが第四の利点です。
古いしがらみから抜け出して、すべて新しい方法で活動できること。
自由度が増すことです。
英語で言えば、スクラップ&ビルド(←つづり(スペル)分かりません)
日本語で言えば、がらがらポンする。
これが一番重要なことです。だから「解散」したのです。
そうして、平坦でまっさらになったところから道棋界が再スタートします。
それで、いったいどういう再スタートを切るのか。
ふぅ、やっと議論の初っ端に着きました。
それで、北海道支部連合会は、今後、どうやって行くのかという話になって行くのです。
本当の議論はここからです。
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